2008年2月7日木曜日

Modern EFL Approach

80年以降アメリカの言語学者Krashenという教授がナチュラル・アプローチを提唱しました。現在これがコミュニカティブ・アプローチと発展し世界の英語教育で主流の教授法とされています。それまで(100年以上も前)の第二外国語授業は、言語は一種のフォーマットつまり文法などに従い、後は単語をインプットして文を作れるようになれば会話ができると信じられていたのです。この方法は現代では“学習”と位置づけられ、高いIQを持つ人々には受け入れられるものの、普通の外国語学習者には向いておらず、効果も一部の人にしかありません。日本の英語教育は今日もこれに近い方法を行っている場合があります。その後1940年代Ladoなど行動主義者が言語も運動などと同じで、反復練習によって習得できると提唱し、オーディオ・リンガル・メソッドが普及しました。多くの大手英会話スクールでこの方法が採用されていました。英会話教材の中にはこのメソッドを使ったものまだ多く出版されています。音声面の練習が多く、日本人にとっては重要な練習も行えるのですが、インタラクティブでないこの授業は機械的で興味を持ちづらい。また反射神経などの運動的な能力も必要とするため、このような能力を多く備えていない人は自分が言語の才能がないと思ってしまうなど欠点も多く現代では言語学者から嫌われています。そしてKrashenのCommunicative Approachが出てきたわけです。私は、Krashenを80%指示するInnatist(生得主義者)に近い考え方を持っているので、英語は早い時期から第一言語の習得に似た方法で教えるのが一番良いと考えています。しかし、先にも述べたようにIQの高い人には文法中心の英語でも十分効果があります。また運動神経や記憶力が高い人にはオーディオ・リンガル・メソッドもインタラクティブな授業も加えれば効果はあると思うのです。しかし、ほとんどの人は天才でもスポーツ選手でもないのです。学者やアスリートのような方法で英語が習得できるとは限りません。普通の人がナチュラル(自然)に言葉をみにつけるのであれば、その自然に身につける方法を研究するのが指導者の責任だと思います。