2008年2月22日金曜日

漢文と英語

明治のころの人は英語を今の人よりも早くマスターできたと言う話を以前聞いたことがある。その人が言うには漢文教育が今よりも積極的に行われていたため、外国語(中国語)の文の作りなどに日本人は精通していたのだという。確かにに中国語は日本語よりも英語などに文法的に似ている。この部分では納得は行く。

漢文を英語の学習の前にやるべきかどうかと言う話は難しい。なぜならば、漢文は日本人が中国語を理解するための独自の学習方法であり、それをマスターした日本人が中国語を話せるわけではない。大昔の人々は中国からの書物を読むことに、その技術を大いに生かせたとは思う。しかし、実際のコミュニケーションが無かった当時は口頭での会話は漢文の技術では通用しないはずだ。残念ながら、この本役的な学習が英語教育にも流用され、長年日本人は英語を読む(自分流)ことはできても、話すことはできなかったのである。

しかし、漢文であれ、他の外国語がどのような文の作りをしていて、日本語よりも多くの音を持つことを英語の学習の前に知っておくことはマイナスになることはない。むしろプラスだとおもう。小学校での総合や国際理解の授業で、このようなプチ言語学的な授業を行うと子どもたちはもっと外国語に興味が出るのではないかと思う。