2008年2月3日日曜日

英語力の高さが所得に直結する

 小学生の保護者の方にまず知っていただきたいことがあります。それは、英語を話せるか話せないがで、所得に差がつき得るということです。英語が話せる人は 高所得者であることが多い。理科や国語、算数などは、その能力の高さが必ずしも所得の高さに結びつくとは限りません。幸いなことに英語は頭がいいとか悪い とかに関係なく、努力をすれば誰でもできるようになります。数学はそうはいかない。ある種の才能が必要です。できる人とできない人ができてしまう。努力次 第で誰もができるようになり、しかも将来の高収入に結びつく可能性が高いのが英語です。英語ができる人とできない人では、収入に差がつく可能性が大いにあ ることを子供に具体的に説明し、情報として開示すべしと思っています。
 いま、情報と言う言葉を使いました。織田信長は「法螺貝が鳴ったとき、戦 いの六割は決まっている」という言葉を残しています。戦いの前の情報収集がいかに大切かを知っていたからです。現在私たちが手に入れる世界の情報は、英語 で発信されたものが圧倒的に多い。ビジネスにせよ、研究にせよ、世界で一番新しい情報を一日も早く、数多く手に入れることが勝負の分かれ目です。英語の情 報にアクセスできない人は、アクセスできる人に比べて格段に情報量に差がついてしまう。それが所得に直結する。英語抜きの情報で勝負しても勝ち目はうすい でしょう。
 英語は、努力すれば誰もができるようになる、と述べました。もう一つ「持続力」がマスターするためのカギです。「字統」「字訓」「字通」の字書三部作で著名な白川静さんは、これらを執筆したのが73歳。和漢の古典を生涯かかって勉強し続けてきた持続力の結晶です。
  世界中から新しい情報が飛び込んでくる時代です。英字新聞を読みこなせ、英語の放送が聞け、英語で論文が書けるレベルまで英語能力を高め、自家薬籠中のも のにする必要があります。これは容易なことではありません。しかし、日本では簡単に考えすぎ、英語の重要性が軽視されている。中学校の先生は英語の知識は 豊富でも、それが必ずしも実際の運用につながっていない。明治以来何の反省もないと言っていい。小学校から英語を勉強するのでは遅すぎます。幼稚園の時か ら、英語を教えるべきだと思います。
執筆者:升永英俊氏 - 東京都生まれ、ワシントンDC、ニューヨーク州の弁護士(日本英語検定協会「Jr. STEP NEWS」12月号から)