2008年2月8日金曜日

学校英語

 学校の英語はいつも批判を受けます。それは仕方がありません。公共の外国語教育は国の政策を反映するのです。外国語教育を効果的にすることは、ブレイン・ドレイン(頭脳流失)やその言語のアイデンティティ喪失を助長する可能性もあるからです。二ヶ国語を公用語とするカナダでさえ、ケベックでは英語を話さないし、他の省ではフランス語を話せる人は少ないのです。それは、各省の自立性や経済的な交流を受け入れない部分があるからです。カナダ人で二ヶ国語を話せる人は、私立のイマージョン・スクールや語学スクールで英語やフランス語を習っています。国の語学政策で成功した例はほとんど聞いたことはありません。日本人の英語力が常に過小評価されていますが、公共の英語教育と、行き過ぎの英会話スクールのコマーシャリズムに原因はあると思います。
 本当の語学教育は質の良い語学スクールや私立の語学を教育の方針として掲げている教育機関でしか成しえません。私立の学校では非常に進んだ英語プログラムを揃えているところが多くなっています。近年中学受験をする小学生が多く、私立の中学に入る方も多いですが、公立の小学校から私立の中学に入った場合、付属の小学校がある場合にその小学校ですでに良質の英語教育が行われているため、中学に入った時点で英語で遅れを取っていると言う話も聞きます。また私立の小学校では英会話などを充実させています。来年から海外の大学の設立の基準が緩和され、海外の大学と日本の大学で日本の学生の獲得合戦が始まります。海外の大学に入るほうが外資系への就職、海外就職などを考慮に入れると有利と考える日本人も増えるはずです。ブレイン・ドレインを恐れる場合ではないと思います。現にインドなどの学生は海外に留学しても、多くがインドに戻っててきています。海外で色んなことを学ばせて将来日本に還元してくれるだろうと考えれる太っ腹教育をすべきだと思います。