2008年3月4日火曜日

大人の英会話

大人の英語はどのように学ぶべきか。大人は言語の学習で不利と思われている。それは言語能力が低下するからではない。むしろ言語的な能力(特に知識)は増える時期に入るはずだ。しかし、この知識の構築が時として思わぬ面倒を招く場合がある。つまり知識先行になるため、完璧に話そうとしたり、フレーズなど覚えることが中心となったり、さらに自分の学習方法に執着する。

更に学歴・仕事がプライドを生み出し、会話ができなくなる。つまり、知識が精神的な壁(言語学的にはaffective filterと呼ばれる)を作り出すのだ。その証拠として、プライドがなくなり自分の立場をあまり考えないお酒の場では英語がスムーズに出てくる人も多いはず。このプライドというものを無くすことが大切だと思う。

英会話は英語力の見せ場ではない。英語力はテストや資格で証明できるが、英会話力は人としてのソフトさやコミュニケーション力も関係してくる。このコミュニケーション力を伸ばすことが英会話力を伸ばす鍵になるのではないだろうか。最近の日本では、人が人に声をかけづらくなってきているけど、人に話しかけたりすることが少なくなっているのはプライドが原因になっていたりするのではないだろうか。

高いモチベーションと継続という学習の鉄則は英会話でも大事である。この点は大人の学習者は子どもよりも勝るはずだ。あとは、もっとリラックスして肩の力を抜いて、型にこだわらず話すいい加減さが必要だと思う。accuracy (正確度)がプライドを生み出すのなら、fluency(流暢さ)はその対極にある適当さによってもたらされるでは。